高齢になった愛犬の行動に違和感が…認知症の症状や治療方法
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犬の平均寿命は、徐々に延びているといわれています。
愛犬と過ごせる時間が増えるのは、飼い主にとって嬉しいことです。
しかし、寿命の延長にともない、愛犬が認知症になるケースも増えるかもしれません。
この記事では、犬が認知症になる原因や、治療方法をご紹介します。

犬の認知症の原因

脳血管の老化

全身の血管は、犬の年齢とともに老化していきます。

血管がもろくなることで、破れやすくなったり詰まりやすくなるでしょう。

そうした異常が脳の血管で起きるのが、脳出血や脳梗塞です。

脳の血管に異常が起きると、その周辺の脳細胞が壊れていまいます。

壊れてしまう部位によっては、記憶力や空間をとらえる力を保つことができません。

脳の萎縮

愛犬が特別な病気にならなくても、加齢により脳は萎縮するといわれています。

犬の老化が始まるのは、中型犬で78歳、大型犬56歳くらいからです。

しかし、脳の萎縮が始まっても、すぐに認知症の症状が現れるわけではありません。

さまざまな機能が低下することで、徐々に愛犬の行動に変化が現れます。

認知機能の低下による行動の変化が目立ち始めるのは、1014歳前後です。

認知症のような症状が現れる病気

愛犬の様子を見て、もしかして認知症かも、と思うことがあるかもしれません。

しかし、認知症に似た症状が現れる病気は意外と多いものです。

たとえば脳炎や脳腫瘍、水頭症など脳の疾患などが挙げられます。

また、甲状腺などの代謝性疾患でも、認知症のような行動が見られるようです。

そのほか、腎臓や肝臓の病気、糖尿病などの可能性もあります。

愛犬の行動に違和感を感じたら、まずは獣医師へ相談してみましょう。

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犬の認知症の症状

ぼんやりしている

犬は認知症になると、気に入っていたものに対する興味を失うことがあります。

感情の動きが鈍くなり、興味や意欲自体が低下しているサインかもしれません。

また、玩具の使い方や、飼い主であること自体が理解できない場合もあります。

それに加え、加齢による視力や聴力の低下も、ぼんやりして見える原因の1つです。

呼びかけが聞こえていなかったり、物が良く見えないと反応は薄くなるでしょう。

物の場所や間取りを間違える

認知症になった犬は、ケージや部屋の出入り口をまちがえることがあります。

これは、慣れていたはずの道筋や間取りが分からなくなったためと考えられるでしょう。

また、空間の把握が不得意になり、出口が見えていても出られないことがあります。

さらに、トイレやエサの食器の場所をウロウロと探しているときも要注意です。

愛犬が何か探している様子であれば、必要な場所へ誘導してあげましょう。

失禁をする

高齢になった犬が失禁をするのには、いくつかの理由があります。

認知症の場合は、トイレの場所が分からなくなっていることが多いでしょう。

また、寝床を清潔に保つという本能的な認識が薄れていることもあります。

ただし、認知症以外の病気が原因のこともあるので、十分な観察が必要です。

もしかしたら腰や脚に痛みを感じているため、トイレが分かっていても辿り着けないのかもしれません。

また、脳や泌尿器の疾患により、尿意をうまく感じられない可能性もあります。

徘徊

認知症になった犬は、興味や人への感情が曖昧になりがちです。

また、自分が落ち着いてよい場所なのか、把握できないこともあるでしょう。

その結果、居るべき場所を定めることができず歩き回ることがあります。

トボトボと歩いたり、目的なく円を描くように歩いていたら注意が必要です。

そうしたときに、リードにつないだり、叱って徘徊をやめさせる必要はありません。

犬が怪我をしないよう見守り、疲れて眠るのを待ってあげましょう。

昼夜逆転と夜鳴き

認知症になると、犬の時間感覚が薄れていきます。

健康な犬は、外の環境や飼い主の生活を自分と関連付けて生活リズムを保つことができるでしょう。

しかし、状況を把握する能力が低下すると、それが難しくなると考えられます。

すると昼の活気が落ち、反対に夜は寝付けない状態になりがちです。

犬が夜眠れないことに伴い、夜鳴きや夜間の介護などが増える可能性があります。

認知症による無駄吠えの特徴は、吠える対象が定まっていない単調な吠え方です。

飼い主にとっては、負担が大きい症状の1つといえるでしょう。

犬の認知症の治療方法

食餌療法

犬の認知症では、症状の進行抑制が期待できる栄養素を摂ることも大切な治療です。

具体的には、抗酸化作用が期待できるビタミンやポリフェノールなどが挙げられます。

また、魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸も、血液や脳の老化防止に重要な栄養素です。

高齢犬になれば、認知症のほかに持病があることも珍しくありません。

獣医師と相談し、愛犬の持病や検査の数値に合わせた食事を与えましょう。

薬による治療

犬の認知症では、診断された犬すべてに適用できるような特効薬は存在しません。

また、原因や進行度によっては、薬による明確な効果が得られないこともあります。

しかし、獣医師の判断により薬剤の使用を勧められることがあります。

使用されるのは、不安や攻撃性を抑える薬、神経伝達に作用する薬などです。

その中から、症状に合わせて量や種類の調整を行うことが多いでしょう。

運動量と食事量の確保

犬は認知症により意欲が低下すると、食が細くなり、運動不足になりがちです。

そのため、内容や回数などを工夫して、必要な量の食事と運動は確保しましょう。

厳密には治療と言えないかもしれませんが、適切な運動と食事は健康の基本です。

犬が認知症と診断されてから、何もしなければ余命は12年くらいといわれています。

しかし、運動や食事などを確保することには、余命を伸ばす効果が期待できます。

愛犬が安心できる環境づくり

犬の認知症は、完治することの少ない病気です。

そのため、治療をしながら認知症と付き合っていく必要があります。

その中で、最も重要なのは、犬が安心して過ごせる環境を作ることです。

記憶力や理解力が低下するため、愛犬の失敗は増えるでしょう。

また、介護の負担で、飼い主が余裕を失うかもしれません。

しかし、叱ることはせず、穏やかに接するよう努めましょう。

犬の生活リズムを整える

犬の認知症で、飼い主が負担に感じやすい症状は、昼夜逆転と夜鳴きです。

生活リズムを整えると、犬の健康だけでなく、介護負担の軽減にもつながるでしょう。

昼夜が逆転する主な理由は、時間感覚が薄れることと、日中の活動量の低下です。

そのため、健康なとき以上に、日中積極的に関わると改善される可能性があります。

愛犬が動ける場合は、簡単なトレーニングや、玩具を使った運動がおすすめです。

寝たきりの場合などは、身体に触れたり話しかけるのも良いかもしれません。

犬の認知症の予防方法

身体の酸化を防ぐ食生活

愛犬の身体の酸化を防ぐ食生活は、認知症の治療だけでなく、予防としても有効です。

野菜に含まれるビタミンやポリフェノールは、抗酸化作用があるといわれています。

また、魚に含まれるオメガ3脂肪酸にも、血管の健康を保つ作用が期待できます。

継続して与えることで、認知症になりにくい身体が作れるでしょう。

ビタミンや脂肪酸は、加熱により破壊されやすい物質です。

そのため、調理方法を工夫して与えることをおすすめします。

散歩コースをときどき変える

高齢犬なると、体力の低下とともに犬が散歩に行きたがらなくなることがあります。

しかし、散歩は体力の維持や体調確認のために重要です。

また、散歩で外の環境に触れることで、精神の活発性も保ちやすいでしょう。

愛犬の体力や体調に合わせ、無理のない範囲で散歩を続けてください。

たまには違うコースを通ることも、犬にとって精神的な刺激になると考えられます。

高齢犬になったら遊びとして訓練を

ボール遊びなどは、高齢犬がすぐに疲れてやめてしまうことがあります。

そうした場合は、子犬のときに行ったような訓練を遊びとしても良いかもしれません。

大人になると、成功することが当たり前になり褒められなくなりがちです。

それを、再び「できたら褒める」ことで、犬の意欲や活発性が上がるでしょう。

また、訓練をしっかりと行っている犬は行動の変化が分かりやすいため、認知症を早期発見しやすいといわれています。

まとめ

できないことが増えていく愛犬を見るのは、飼い主にとってつらいことでしょう。

また、犬にとっても、分からないことが増えるのは不安だと思います。

しかし、環境を調整することで、認知症でも穏やかに過ごせる可能性があります。

獣医師に相談し、薬などの助けも借りながら、生活を工夫してみましょう。

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