数日で死に至ることも!?犬のレプトスピラ症の原因や治療
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レプトスピラ症は、あまり聞き慣れない病気かもしれません。
どのような病気なのでしょうか?
また、感染を予防する方法はあるのでしょうか?
今回は、レプトスピラ症の症状や治療についてご紹介します。

レプトスピラ症の原因

レプトスピラ菌とは

レプトスピラ症は、レプトスピラ菌による感染症です。

人と動物の共通感染症のため、人から犬、犬から人の感染も起こります。

菌は、感染した動物の腎臓に定着するようです。

そのため、感染した動物の尿中には、多くの菌が排出されます。

動物の種類によっては、一生涯にわたり菌の排出が続くことがあるため、注意が必要です。

菌は湿った環境を好み、淡水や土の中では数ヶ月ものあいだ生存することもあります。

日本での感染状況

レプトスピラ菌には、いくつもの型があることを覚えておかなければなりません。

家畜伝染病予防法により、発生の届出が義務付けられた型も存在しています。

近年の届出件数を見ると、犬の感染は年間30件程と、そこまで多い数ではありません。

さらに人での届出は減少傾向にあり、近年は年間20件前後となりました。

診断に至らないケースや、届出義務のない型があることを考えると、実際の感染数はさらに多いのかもしれません。

感染経路

レプトスピラ症は、菌に汚染されたものから、経口・経皮的に感染します。

多くは、保菌動物の尿に汚染された土や水からの感染です。

人での感染場面は、農業や水辺のレジャーが主となっています。

犬も同じく、土遊び・水遊びからの感染が多いと考えられるでしょう。

また、尿以外の体液や組織にも菌が含まれます。

小動物を捕食することで感染する動物もいるため、注意しておいたほうが良さそうです。

Point
レプトスピラ症は、感染した動物の尿や血液から感染する。
感染源は、菌に汚染された土や水が多い。
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レプトスピラ症の症状

軽症なら風邪のような症状

レプトスピラ症は、菌の型により症状が異なります。

犬が体調不良のときは、念のため川や土で遊んだか思い返してみましょう。

人も犬も、軽症(慢性型)の場合は風邪のような症状が出ます。

具体的には、数日で回復する発熱や胃腸炎などがこれにあたります。

しかし、重症化するケースも少なくありません。

軽い体調不良でも、こまめに様子をチェックするようにしましょう。

重症化すると死に至ることも

レプトスピラ症は、短時間で急速に悪化することがあります。

そうした甚急性型では、尿毒症や敗血症が起きている可能性が考えられます。

尿毒症では腎臓の機能不全により、他の臓器も正常な機能を保てません。

また敗血症は、感染症により全身で過剰な生体反応が起こっている状態です。

この場合、ショックを起こし36時間~数日で命を落とす危険性があるため、すぐに対処する必要があります。

見てわかる症状は?

レプトスピラ症の症状である下痢や嘔吐、血尿などの消化器症状は、気が付きやすいかもしれません。

また、脱水やだるさから、呼吸が荒くなることもあります。

肝臓が障害されている場合は、黄疸にも注意が必要です。

犬の黄疸は、白目や歯茎の色で確認しましょう。

ただし、いずれもレプトスピラ症に特有の症状ではありません。

体調に異変があれば、まずは早期の受診をおすすめします。

受診では、発症日や症状だけでなく、行動歴も伝えると良いでしょう。

Point
尿毒症や敗血症を起こすことがあり、危険性が高い感染症。
発熱、消化器症状、黄疸など見た目で分かる症状もある。

レプトスピラ症の治療方法

抗生剤の投与

レプトスピラ症は、PCR法や血液検査により診断されます。

細菌による感染症のため、主な治療は抗生剤の投与です。

症状が軽くなってからも、すぐには菌の排出が治まりません。

繰り返し検査を行い、菌が確認されなくなるまで治療は続きます。

その間、飼い主は尿からの感染などに注意しましょう。

ほかの人や犬への感染を防ぐために、散歩の際も排泄はペットシーツにさせるなどの工夫が必要です。

症状への対処

重篤な症状がある場合、抗菌薬での治療と並行して、対症的な治療が必要です。

レプトスピラ症では、腎不全や肝不全が起きやすいとされています。

機能不全に陥ると完治することは難しいため、臓器を守るための治療が重要です。

また、感染症により血栓が多発する状態(DIC)では、抗凝固療法を行います。

さらに、呼吸障害には、人工呼吸器や酸素吸入器で対処することもあるでしょう。

対症治療には命を守るだけでなく、後遺症を軽減する効果も期待できます。

Point
レプトスピラ症の治療は、抗菌薬の投与が中心。
重症の場合は、症状に合わせた対症療法が行われる。

レプトスピラ症の予防

ワクチンの接種

レプトスピラ症には、ワクチンがあります。

主なものは、動物病院で7種混合ワクチンとして行っているものです。

川遊びが好き、生活圏に野生動物が居るなどの場合は接種をおすすめします。

ただし、レプトスピラ菌にはいくつかの型があります。

インフルエンザと同じく、ワクチンと異なる型には効果がないことを覚えておきましょう

日常で注意できること

レプトスピラ症の一番の対策は、感染源に触れないことです。

しかし、慣れないものがあると、犬は確認するためににおいを嗅いだりします。

そのため周りに目を配り、動物の排泄物や死骸が無いか注意しましょう。

土や水を避けるのは難しいですが、リスクのある場所だという認識は必要です。

また、感染には地域性があるので、感染の多い地域では特に注意しなければいけません

関東でも感染届出されましたが、九州沖縄での感染が多い傾向にあります。

家庭内での感染を防ぐには

飼っている犬がレプトスピラ症と診断されたら、飼い主として何をすべきでしょうか?

まずは、ほかに動物を飼っている場合は、居室やトイレを分けましょう。

同居している動物に、予防的に抗生剤を投与する場合もあります。

また、人と動物に共通の感染症なので、飼い主にも対策が必要です。

犬の排泄物を片付けるときには、手袋やマスクが欠かせません。

レプトスピラ菌は、50℃以上で10分、または次亜塩素酸で死滅するといわれています。

そのため、ケージ清掃などで汚れたものは都度消毒し、よく乾燥させると良いかもしれません。

Point
外遊びの多い犬は、ワクチン接種がおすすめ。
動物の排泄物や死骸に触れないよう注意が必要。

まとめ

レプトスピラ症は、重症化することも多い感染症です。

また感染源さまざまであるため、思わぬ場所で感染するかもしれません。

なるべくレプトスピラ症にならないように予防し、犬の体調変化を感じたら獣医師に診てもらうことをおすすめします

人と犬の間で感染が起こる点も、覚えておいたほうが良いでしょう。

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